こんにちは!登攀長です。
今年も不定期で登場させていただきますので、よろしくお願いします!
今回は八ヶ岳ブルーと八ヶ岳オールスターズに会いに、八ヶ岳連峰の南にある権現岳へいってきました!
私自身この天女山から登るルートはこれが3回目。(秋の小屋泊と残雪期の日帰り)
中盤は急坂をひたすら登るハードルートですが、随所に絶景が待っているので、途中まででも満足度の高いルート。
まだ雪の多いこの時期の天気が安定してる日を狙い、権現岳山頂までアッタクしてきました!今回は久々のソロ登山です。それではレポートスタート!!!
上記はざっくりとしたルートです。詳細な地図は下記の地図のご購入をお願いいたします。
地図: 山と高原地図 八ヶ岳 蓼科・美ヶ原・霧ヶ峰 2016
この時期、天女山の駐車場はクローズしているので、車は交差点脇のスペースに駐車します(7〜8台)。
事前に調べたところ休日は6時頃には満車になるとのことだったので、東京郊外の自宅を3時に出発。
5時過ぎに到着した時点で私は4台目でした。そして情報通り6時には満車に。この日の路面状況はノーマルタイヤでも問題なさそうでした。
通行止めのゲートを通り抜け少し進むと天女山への登山道が出てきます。
ここから山頂までの標高差は約1400m。登り約5時間なのでまだまだ先は長い…。
15分ほど登ると天女山の駐車場に着きます。
途中少し凍っているところもありましたがチェーンスパイクをつけるほどではなかったです。そろそろ太陽が顔を出しそう。
登山ポストはこの駐車場とスタート地点のゲート脇にあるので必ず登山届を提出してください。
天女山の駐車場から10分ほどで天ノ河原に到着。日の出には僅かに間に合わず!
金峰山の方から太陽が上ってきました。富士山も雲の上に浮かんでいます!
視線を右に移すと南アルプスもバッチリ見ることができます!
スタート地点から30分でこの景色なので、超お手軽ハイキングでここまで来るのもオススメです!
天ノ河原から先はしばらくゆるやかな登りが続きます。
右奥に見える白い山の一番左が目指す権現岳のピーク!その前に正面の山を越えていきます。
天ノ河原から約1時間で2000m地点の看板に到着!
ここまでで約半分ほどの標高を登ってきました。数日前に新雪が積もったようで、先行者の方が作ってくれたトレースに沿って私もズボズボ進んできました。
状況としてはワカンがあってもよいかなレベル。だから既にこんな顔に(笑)
そしてここから本格的な登りが始まります…。新雪に足を取られ思うように進みません。3歩登っては「あ〜しんどいっ!」と叫びながらひたすら登りました…。
アイゼンを付けていたほうが登りやすかったかも。
途中開けた場所に一度出ます。ここまでくれば次のポイント・前三ッ頭まではあともうひと登り!
ここは富士山も南アルプスも見渡せる良い休憩場所ですが、余裕がなくてあまり覚えていません(笑)
そして前三ッ頭に出ると・・・そこは稜線なので西側の景色が一気に開けます!!!
左に中央アルプス、右奥には御嶽山。中央に見えるスキー場の左隣の白い頂きが、2週間前にラブピンクが雪遊びをしていた入笠山です。
稜線で風が強いため雪が飛ばされ地面が露出しています。
正面に見えるのが次のポイント・三ッ頭です。あそこまで行けば…!
樹林帯の中は風もなくて雰囲気も最高!!!ですが・・・
相変わらずズボズボ街道を進みます(笑)そしてこれを抜けた先には・・
ドーーーン!!!これから向かう権現岳(左)と阿弥陀岳(中央)赤岳(右)がお出迎え!
登山口からは約3時間半。ぶっちゃけ三ッ頭に来るだけでも満足感はかなり高いと思います!ここまでは危険箇所もほとんどありません。
私はここでアイゼンを装着し先を目指しました。
赤岳をズーム!写真で見る以上にその場では山が大きく見えました!
私はこの南側から見る赤岳が一番好きです。
権現岳へは一度ガッと下って、その後ガッと登り返します。雪庇が成長しているので近づきすぎないように気をつけて進みます。
ここまできてやっと本日トップで道を作ってきてくれた先行者に追いつきました。感謝感謝です。
そして冬の権現岳の核心部が写真左に見える岩の下のトラバースです。ここまでの様子から察するにトレースはなくなっていそう…。
予想通りトレースはなく真っ白な斜面が目の前に広がっていました。。。もし前後に誰もいなく一人の状況であったらここで引き返していたでしょう。
今回は後から来た経験のある方が道を作ってくれたのでそれに続くことに。
途中までトラバースをし、そこから岩の脇を登りつめ難所をクリア!
先行してくれた方と協力をして進むことが出来ました。この辺りは風が強く、舞った雪が顔にバチバチ当たって痛かった!
そしてスタートから5時間ちょっとで権現岳山頂に到着!!!!!
核心部の道を作ってくれた方と互いに写真を撮り合いっこ。
今回はなかなかハードな道のりだったのでその分達成感もひとしおでした!そして山頂から少し先、権現小屋との分岐辺りまで進むと・・・
ドドドーン!!!そこには八ヶ岳オールスターズ(赤岳・ 横岳・硫黄岳・阿弥陀岳)が待っていてくれるんです!!!!!
左奥には蓼科山までも!権現岳にきたらぜひぜひここまで足を伸ばしましょう!
振り返ると権現岳山頂と左にうーっすら富士山も見えています!稜線は風が強いので風紋が美しい。
西側に目を向けると一際白く輝くギボシ(右)と八ヶ岳連峰南端の編笠山(左)が連なって見えます。真下には権現小屋。
この時期は営業していませんが、オンシーズンであればここに泊まって稜線から日の出を見るのもオススメ。 夜はランプの明かりしかない趣のある山小屋です!
登戻る途中、新しい標識を発見したので記念撮影!鼻が日焼けで真っ赤っ赤です(笑)
下山は同じルートを下ります。富士山を正面に歩いていくのですが、この日は終始もやっていてそこだけは少し残念でした。
ズボズボだった道は気温上昇とともにグサグサになっていましたが、下りはスキーをするように滑りながら下山できるので、登りの半分ぐらいの時間で下りてきちゃいました。
今回で3回目の権現岳でしたが、やっぱりこのルートの景色は最高!!!でした。特に三ッ頭からの景色は春夏秋冬何度みても感動するので、日帰りで権現岳は厳しいかな…という方でも三ッ頭まで行く価値は十分あると思います!ただ、登りは急です(笑)
また今回は達成感が大きかった反面、少し考えさせられる山行にもなりました。果たして今の私の力量だけで登れる山であったのか。。。天気に恵まれかつ他の登山者の助けもあり無事に登頂下山出来ましたが、山で、特に雪山では一か八かで進む事は許されません。慎重派の私ですが、いざその場で適切な判断が出来るのか、これからも色々な想定をして山を楽しむことが大切だなと改めて感じました。