2014.11.23 屋久島 宮之浦岳 登山
ビストロきっちょむ登山隊 山ガール隊員のラブピンクのレポートです。
太古の森を抜け、風に呼ばれて花崗岩の稜線を行く宮之浦岳の巻。
九州最高峰で日本百名山の宮之浦岳に来ました。
標高1936m、登山口からの標高差は約600m弱ですがアップダウンが結構あります。
コースは、片道8kmのピストン+往路で黒味岳に寄り道しました。
実は、個人的には今年2回目の屋久島です。
そしてその時お世話になった元山岳カメラマンの大木さんに再びガイドをお願いしました。
メンバーは4人。友人きいちゃん、あたし、大木さん。
そして登山愛好家の女性(50代)も一緒のチームです。
駐車場の場所をGoogle MAPで見る
前日に高速船で屋久島入り。
宮之浦地区の益久(やく)神社に、翌日の安全を願ってお参りします。
5:45ごろ淀川登山口の駐車場に到着。
8台ほど止められる小さなスペースはすでに埋まっていて、少し離れた場所に車を止めます。
登山口には綺麗なトイレと登山届けポストがあります。
まだ真っ暗なのでヘッドライトをつけて6時入山!
40分程樹林帯を進み、ぼんやり明るくなったころ淀河小屋。
ここが最後の簡易トイレです。
淀川小屋からすぐ、淀川を渡ります。
澄んだ水がゆったり流れてとっても静かな場所です。
平坦で流れがないように見えることから“淀”とつけられているとのこと。
good morning;)
朝日を浴びて、生命力を感じるオレンジ色に輝く大木。
屋久島の中でも樹齢1000年を超えたものだけが屋久杉と呼ばれるそうです。
うねる枝に朝日があたり、今にも動き出しそうです。ドキドキします。
樹林帯からちょっと分岐して、展望のよい岩の上へ。
海が朝日で金色に輝いています。素晴らしい。
木々の隙間から、トーフ岩が見えて来ました。
隆起した花崗岩でできた島なので、たくさんの岩が面白い形に風化しています。
ぱかっと割れている現象は切離(セツリ)と呼びます。
小屋から40分、花之江河(ハナノエゴウ)の湿原に到着。
朝日を浴びて辺りがキラキラ輝いています。
黒味岳への分岐でヤクシカがナチュラルにいます。
遭遇率100%、近づいても逃げません。
分岐でザックをデポして、黒味岳へ。
青空が濃くなってきました。先に見えるのが黒味岳の山頂です。
森林限界を越え、花崗岩の岩場をグイグイ登ります。
ロープ場もあります。
1831m、快晴に迎えられて黒味岳山頂わっしょーーーーーーい!
真ん中に見えるふたこぶの頂がこれから目指す宮之浦岳です。
そして、黒味岳といえば撮りたかったこの一枚。
これに謹賀新年って書いたら最高にかっこいい年賀状になるな。よしよし。
右に見えるは宮之浦岳。
黒味岳分岐から15分ほどで水場です。
屋久島の水は硬度10の超軟水で口当たりはまさに体に染み込んでいくよう。。
薄い雲に見え隠れする宮之浦岳の姿が本当に美しいです。
投石平の休憩で塩豆大福(大好物)を食べて、ラストスパートの稜線へ。
ヤクザサが茂る稜線には、花崗岩があちらこちらで顔を出しています。
歩を進めるのがもったいないぐらい魅力的な稜線です。
霧が濃くなってきました。
太陽の光を受け、世界が白く輝きます。
なんて幻想的なんだ。
この一瞬は本当に本当に感動的で鳥肌が立ちました。
1867mの栗生岳(クリオタケ)を越えれば、宮之浦岳はもうすぐ!
11:55宮之浦岳わっしょーーーーーーい!
ここまでの道のりが素晴らしすぎて、山頂に着いた喜びと、着いてしまったという虚無感も少し。
風もないので、ここでお昼です。
おにぎり(梅)をほばっていると、縄文杉を縦走されるチームが大きなザックで上がってきます。
雲が出てきたので下山です。
花崗岩の玉ねぎ状風化の様子がよくわかる、たまご岩。でっかい!
ヤクザサの間を抜けて行きます。
途中、栗生岳には岩の割れ目の中に祠があるので是非覗いて見てください。
風に躍る霧の向こうに見えるのは黒味岳。
人影すら幻想的です。
枯れ木に着生(ちゃくせい)した苔がかわいい。
再び、苔に包まれた巨木の森を進みます。
ところどころの木道や木の根は滑りやすいので気をつけて。
苔をまとって、どこまでも緑色。
屋久島の森の魅力です。
木漏れ日を浴びる切り株にも命を感じます。
息をすることすら躊躇われる美しさです。
花之江河まで戻ってきたら、またヤクシカ。お尻がモフモフ。
朝と変わらず、静かに流れる淀川。
シャッターの音だけが響く水辺です。
鮮やかなオレンジ色のヒメシャラが苔の森にアクセントを添えてくれます。
淀川小屋まで戻ってきたら、登山口まであと30分です。
16:30素晴らしい山行を惜しみつつ無事下山となりました。
最後に。
6月に続いてお世話になったガイドの大木さん。
かつてカメラマンとしてヒマラヤにも登られているプロフェッショナルとの山行はとても刺激的でした。
翌日の白谷雲水峡でも出会ってアドバイスをいただけました。
最高の山行をありがとうございました!
このコースについて。
休憩を含めると往復たっぷり10時間、小学生の子ども連れも2,3組いらっしゃいましたが、おそらく黒味岳まででしょう。
難しい道はありませんが、アップダウンが多いので、健脚さん向きだと思います。
大木信介さんのサイト
大木さんが所属してるガイドサイト 屋久島ガイド協会
屋久島 宮之浦岳の天気 ←風速も分かります!
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